フランチャイズ市場の動向

ここではフランチャイズ市場の規模や店舗数について紹介します。

フランチャイズ市場の規模

2021年度「JFAフランチャイズチェーン統計調査」報告によれば、2020年度の売り上げを上回る企業も見られました。フランチャイズ市場は1,286チェーン、店舗数約25万店舗、売上高で25兆9千億円となっており、チェーン数や店舗数は減少したものの、売り上げは微増したという結果が出ています。

全体動向として、日本国内のフランチャイズチェーン数は昨年より22チェーン減少(1.7%減少)となり、これは2年連続の減少となっています。また国内の総店舗数も同様に2年連続の減少となっており、昨年より3,729店舗減少(1.5%減少)という結果になりました。フランチャイズ市場全体の売上高は昨年より4,605億円増加(1.8%増加)となり、昨年度(2020年度)はマイナスでしたがプラスに転じています。

※参照元:日本フランチャイズチェーン協会(https://www.jfa-fc.or.jp/particle/29.html)

フランチャイズチェーン・店舗の数

2021年度「JFAフランチャイズチェーン統計調査」報告によると、フランチャイズチェーン・店舗の数は2020年と比べて以下のように変動しています。

  • 各種商品総合小売:チェーン数-3チェーン/店舗数-413店舗
  • 衣服・靴・身の回り品小売:チェーン数-1チェーン/店舗数-356店舗
  • 飲食料品関係小売:チェーン数-3チェーン/店舗数-480店舗
  • 各種食料品小売:チェーン数-1チェーン/店舗数-8店舗
  • 自動車・自転車関係小売:チェーン数増減なし/店舗数-761店舗
  • 家具・家電・家庭用品関係小売:チェーン数-2/店舗数-43店舗
  • 医薬品・書籍・スポーツ用品・中古品等小売:チェーン数増減なし/店舗数-453店舗
  • ファーストフード:チェーン数-1チェーン/店舗数-378店舗
  • 一般レストラン:チェーン数-4チェーン/店舗数-245店舗
  • 居酒屋・パブ:チェーン数-4チェーン/店舗数-302店舗
  • コーヒーショップ:チェーン数-2チェーン/店舗数+25店舗
  • サービス業:チェーン数-2チェーン/店舗数-323店舗

※参照元:日本フランチャイズチェーン協会(https://www.jfa-fc.or.jp/particle/29.html)

フランチャイズ市場の業種・業態別の動向

小売業

小売業全体は2020年と比べ、チェーン数・店舗数ともに減少していますが、売上高は2.3%増加しています。コンビニエンスストアは1チェーン撤退によって店舗数-0.8%となっていますが、冷凍食品や酒類などの巣ごもり需要の取り込みやプライベートブランドの独自性、差別化によって、売上高は2.9%増加しているという結果になりました。

小売業の中でも特に高い売上高の増加率を見せたのが、「リユース・中古品小売」です。こちらは貴金属の価値高騰やリユース志向の浸透などにより、中古品売買が活性化し、店舗数+17.6%、売上高12.8%となりました。

※参照元:日本フランチャイズチェーン協会(https://www.jfa-fc.or.jp/particle/29.html)

外食業

外食業全体は酒類提供の自粛要請や営業時間の短縮要請が続いたことにより、大きな打撃を受けました。2021年10月に要請が解除されると回復基調へ転じて、結果チェーン数-2.0%、店舗数+2.2%、売上高1.1%となっています。店舗数・売上高ともに前年度よりも好調な業種が多くありましたが、「居酒屋・パブ」は自治体からの休業・営業時短要請により、店舗数-5.9%、売上高-24.0%という結果が出ました。

※参照元:日本フランチャイズチェーン協会(https://www.jfa-fc.or.jp/particle/29.html)

サービス業

サービス業全体は2020年と比べ、チェーン数-0.5%、店舗数-0.3%、売上高-0.7%となりました。サービス業は売り上げが好調に転じている業種と昨年に引き続き不調傾向にある業種とでわかれています。「リース・レンタルサービス」は店舗数・売上高ともに減少していますが、「学習塾・カルチャースクール」に含まれる学習塾は、前年度に比べて店舗数+0.2%、売上高+5.4%となっています。これは少子化に伴う子供1人当たりの養育費の増加や個別指導のニーズが拡大したことが一因となっていると考えられるでしょう。

※参照元:日本フランチャイズチェーン協会(https://www.jfa-fc.or.jp/particle/29.html)

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