ハウスクリーニングで使う洗剤の種類

ハウスクリーニングで使用する洗剤は複数あります。独立開業をしたいと考えているのであれば、それぞれの洗剤についての特徴を把握し、使用する洗剤を検討しておくのも良いでしょう。そこで、ここでは洗剤をいくつか紹介します。

中性洗剤

「水と油」との言葉があるように、本来混ざり合うことのない両者を混ぜ合わせるために界面活性剤が使用されています。油の力によって、油汚れを浮かせる、浮かせた汚れを水で洗い流します。素材へのダメージ、さらには手への負担も少ない点が特徴なので、多くの素材に使用できる洗剤です。注意点として、しっかりとすすがず水拭きを怠るとザラザラ感が残ってしまいます。またキレート剤が含まれているものは、タイルや大理石に傷をつけてしまう可能性があるので気を付けましょう。

中性洗剤の使い方

中性洗剤は、原液のまま、あるいは原液を薄め使用するかの2つの選択肢となります。使い方を選ぶポイントとしては、掃除する場所です。原液のまま使用するケースとしては、お風呂場やトイレなど、水で洗い流せる場所です。汚れに直接垂らしてこすって落とした後、水で洗い流します。フローリングやキッチンの壁など、水で洗い流すことが難しい場所は薄めて使用します。ただし、水で薄めて洗った後、水拭きも欠かさないようにしましょう。

中性洗剤の注意点

シミになる場合もある

中性洗剤は壁紙、布、未塗装の木材に使用するとシミとなってしまう可能性があるので、これらへの使用は控えた方が良いでしょう。ただし、薄めることでシミのリスクは軽減します。

使用後はしっかり洗い流す

中性洗剤にて汚れを落とした後はしっかりと洗い流しましょう。洗剤が残ってしまうと、掃除した直後は綺麗でも、時間の経過と共にシミや変色の原因になってしまう可能性があります。

保管の注意点

原液のまま、冷暗所にて補完しましょう。使用すると思って薄めていた場合、時間の経過とともに変質してしまいますので、薄めた場合は使い切るよう心がけましょう。

落ちにくい汚れもある

多くの汚れに対して効果が期待できる中性洗剤ではありますが、落としにくい汚れもあります。その場合、中性洗剤だけで汚れを落とそうとするのではなく、他の洗剤で効果的に汚れを落としましょう。

アルカリ性洗剤

0から14までの数値で区分されている水素イオン濃度(pH)にて、8から14がアルカリ性です。pHが14に近いほどアルカリ性が強くなることを意味しています。汚れとは、反対の液性を持つ潜在にて中和させることで落ちやすくなる性質があるので、アルカリ性洗剤は酸性の汚れを落としやすい特徴があります。酸性の汚れとして挙げられるのが油汚れです。他にも血液や焦げ付き、皮脂などの汚れを落としやすい特徴があります。

アルカリ性洗剤の使い方

アルカリ性洗剤は油汚れや皮脂に強いことから活躍シーンは幅広いですが、使用するシチュエーションによって使い方が異なります。そこで、主にアルカリ性洗剤が使用される3つのシチュエーションでの使い方をご紹介します。

カビ取り掃除

アルカリ性洗剤はお風呂掃除の中でもカビ取りにおいて力を発揮します。その理由として、カビが弱酸性だからです。アルカリ性洗剤は酸性の汚れに強い特徴を持っているので、カビに対して強い洗浄力を発揮します。カビは菌糸が広がっているケースが多いことから、再発防止のために目視ではカビが確認できない部分も洗浄しておきましょう。

キッチン掃除

市販されている台所用洗剤は中性洗剤が多いのですが、中性洗剤で頑固な汚れを力強くこすってしまうと、素材を傷めてしまうリスクがあります。そこでアルカリ性洗剤です。特に油汚れは酸性の汚れなので、アルカリ性洗剤が強さを発揮します。多少浸しておくと、さほど力を入れることなく汚れが落ちていきます。力を入れないので、傷つけるリスクも軽減できるでしょう。

リビング掃除

リビングには目に見えにくい汚れがあります。それは皮脂です。素肌で触れることから、手垢や皮脂が付着しています。これらもまた、酸性になりますのでアルカリ性洗剤が力を発揮します。布巾やウォッシュペーパーにアルカリ性洗剤を染み込ませて塗布することで、汚れを落とします。ただし、汚れを落とした後に水拭きをしなければベタつき感が残ってしまうので気を付けましょう。

アルカリ性洗剤の注意点

アルカリ性洗剤にはメリットがありますが、気を付けなければならない点もいくつかあることを忘れてはなりません。

素材を選ぶ

アルカリ性洗剤はすべての素材で使用できる洗剤ではありません。ハウスクリーニングでもたびたび掃除をすることになるであろうアルミ素材やフッ素コートのものは、変色リスクや腐食による劣化、サビの原因となります。他にも木製の家具や畳、車やバイク、動物系の天然素材には使用できません。

素手で使用しない

アルカリ性洗剤を使用するときにはゴム手袋を使用しましょう。アルカリ性洗剤にはたんぱく質を分解する働きがあります。皮脂や手垢の汚れに強い洗浄力を発揮するのですが、素肌に付着すると必要な皮脂まで落としてしまうことで肌荒れの原因となります。

目に入ったら医療機関で診察を

もしもアルカリ性洗剤が目に入ってしまったら、自ら擦るのではなく医療機関にて診察してもらいましょう。自らで擦るとかえって悪化してしまう恐れがあります。流水にて15分以上洗い流して洗浄した後、医療機関にて診察を受けます。目薬や洗眼液ではアルカリ性洗剤を洗い流すことができないので、洗い流した後、違和感がないとしても医療機関での診察が推奨されます。

酸性洗剤

pH6未満を酸性と定義されています。水系洗浄剤は酸性洗剤、中性洗剤、アルカリ性洗剤の3種類に分類され、酸性は水素イオン濃度が6未満のものです。主に金属の錆やスケール、酸化膜の除去に使用されています。

酸性洗剤の注意点

酸性洗剤は弱酸性洗剤と強酸性洗剤に分類されます。それぞれ注意点が異なりますので、酸性洗剤を使用する前に確認しておきましょう。

弱酸性は長時間の使用に注意

弱酸性洗剤はキッチンのシンクや浴室用洗剤として使用されることが多いです。水アカに強いからこそなのですが、長時間使用することでタイルやシンクを傷つけてしまうリスクがあります。酸性には金属を腐食する働きがあることから、金属系素材に対して長時間使用することでダメージを与えてしまうのです。

強酸性はゴム手袋着用

強酸性はトイレ用洗剤に使用されています。アルカリ性同様、強力な洗浄力を誇るのですが、直接皮膚に触れてしまうと化学熱傷リスクがあるので、ゴム手袋は必須です。

塗布して使用する

強酸性の洗剤をスプレーで使用するのは控え、塗布して使用しましょう。なぜなら、スプレーにて使用すると粒子が目や鼻から体内に入り、体を傷つけてしまうリスクがあるからです。対象箇所に塗布して使用するよう心がけましょう。

漂白剤

色を取り除く洗剤の総称が「漂白剤」です。白物の除菌や漂白に使用する塩素系漂白剤、粉末タイプと液体タイプに分類できる酸素系漂白剤、漂白するプロセスに違いがある還元系漂白剤の3種類に分類できます。いずれも「漂白剤」ではありますが、それぞれ微妙に特徴が異なりますので、使用の際にはそれぞれの特徴、さらには注意点を把握し、正しい方法が求められます。

漂白剤の使い方

水に漂白剤を混ぜ、対象物を浸して使用するものもあれば、お湯との使用が推奨されているものもあるなど、種類によって使用方法が微妙に異なります。例えば酸素系漂白剤の場合、お湯での使用が推奨されています。メーカーによって異なるのですが、用途はほぼ同じです。一方で液体タイプの漂白剤の場合、洗濯時の漂白剤としてのみ使用されるケースが多いです。

漂白剤の注意点

漂白剤の注意点としては、塩素系漂白剤と酸性洗剤を混ぜてはならない点です。有毒塩素ガスを発生させてしまうので混ぜて使用しないのはもちろんですが、アクシデントを未然に防ぐ意味でも同じ場所での使用を控えましょう。「混ぜるな危険」と記載されているのは決して大げさではありません。もしも有毒塩素ガスが発生してしまった場合、重症はおろか死亡する可能性もゼロではありません。「うっかり」も許されませんので気を付けましょう。

クレンザー

界面活性剤に研磨剤を加えることで、物理的な研磨力と汚れ落としを混ぜ合わせて対象物を綺麗にするためのものです。粉末タイプとクリームタイプが用意されています。粉末タイプの方が研磨剤の含有量が多いので、素材を傷つけてしまう可能性が高いです。汚れの酷いものには粉末タイプ、軽い汚れや水垢にはクリームタイプが使用されていますが、含有量の少ないクリームタイプではあっても擦りすぎてしまえば対象物を傷つけてしまう可能性があります。

クレンザーの使い方

汚れの酷いものは粉クレンザー

コンロの焼き焦げやフライパンの焦げ付き、食器に付着している茶渋等は粉クレンザーが有効です。こびりついた汚れを落とすことができるので、吹いただけでは落とすことができない頑固な汚れの掃除に向いています。

クリームクレンザーは軽い汚れ

軽い汚れや水垢程度であればクリームクレンザーが良いでしょう。キッチンのシンク、ガスコンロ、蛇口や浴室の水垢等が該当します。ただし、擦りすぎてしまうと傷をつけてしまう可能性がありますので、汚れがこびりつく前にクリームクレンザーにて掃除するとよいでしょう。

スポンジよりもブラシ

クレンザーはスポンジよりもブラシを使用した方が汚れを落としやすいです。スポンジにクレンザーを付けても、スポンジの中にクレンザーが入り込んでしまうので、対象物に付着しにくいのです。一方、ブラシの方がブラシ表面に付着しているクレンザーが汚れを落とします。ブラシと聞いてもピンとこないかもしれませんが、傷んでいる歯ブラシでも有効です。

クレンザーの注意点

頑固な汚れ落としに期待できるクレンザーですが、すべての素材で使用できる洗剤ではありません。使用してはならない素材がある点には注意が必要です。

木材や素焼きタイル

木製品や素焼きタイル等、水が染み込む素材への使用は控えましょう。クレンザーを使用すると、クレンザーが素材に染み込んでしまうことでシミや変色・劣化の原因となります。

ガラス・貴金属や人工大理石

ガラスや貴金属、人工大理石への使用も控えましょう。クレンザーでの洗浄は、ヤスリで磨いていると考えると分かりやすいです。つまり、ガラスや貴金属の表面を傷つけてしまいますので、価値を落としてしまいます。

鏡を磨くと傷つけてしまうだけではなく、くもり止め防止機能まで削ってしまう可能性があります。細かい傷をつけてしまうだけではなく、機能まで損ねてしまいます。鏡、さらにはお風呂や洗面所の曇り止め防止機能付きの鏡に使用するのは控えましょう。

お椀や絵柄のある食器

漆塗りのお椀や絵柄のある食器にクレンザーを使用すると、加工されている部分を削ってしまい、剥げてしまいます。見た目を損ねてしまわないよう、使用を避けましょう。

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